一時帰国中の通信環境を整える
一時帰国の際に、日本でどのようにインターネットに接続するか、スマートフォンの通信をどうするかは、今や誰もが考える当たり前のテーマになりました。
私は海外在住歴20年。これまで何度も一時帰国を重ね、そのたびに「日本でどの通信手段を使うのが最適か」を試行錯誤してきました。
20年前はWi-Fiルーターのレンタルが主流でしたが、近年では eSIMの普及 によって通信の選択肢は大きく広がりました。さらに、公共Wi-Fi利用時のセキュリティ対策として VPNの重要性 も高まっています。
このブログでは、海外在住者の日本への一時帰国を日々サポートすることを目的に、通信手段に関する実用的な記事を発信してきました。
本記事では、一時帰国中に利用できる通信手段を 全体像として整理 し、それぞれの詳細記事へすぐにアクセスできるようまとめています。
一時帰国中の通信環境は
・インターネット接続(Wi-Fi / eSIM など)
・電話番号の利用方法
といった要素の 組み合わせ で考えると整理しやすくなります。
みなさまの滞在スタイルに合った通信手段を選ぶための参考になれば幸いです。
一時帰国中に使える通信手段とは

インターネット接続
一時帰国中にスマートフォンやパソコンをインターネットに接続する方法は、主に次の2つです。
- Wi-Fiルーターを利用する方法
- データ専用SIM(eSIMまたは物理SIM)を利用する方法
Wi-Fiルーターは複数の端末で同時に使えるのが特徴で、eSIMやSIMカードはスマートフォンだけでシンプルに通信したい場合に便利です。
Wi-Fiルーター
Wi-Fiルーターのレンタルは、20年前から存在する一時帰国者向けの定番の通信手段です。当時は、これがまず最初に考える選択肢であり、「これ一択」と言ってもいい時代でした。そして今でも、最も安心して使える手段のひとつだと感じています。大容量で安定した接続が可能で、複数の端末で同時に使えるため、特に家族での帰国や長期滞在者にとっては、今なお根強い人気があります。受け取りや返却の手間はあるものの、分かりやすく、誰にとっても扱いやすいという点が大きな魅力です。
データ専用eSIM(または物理SIM)の利用
ここ数年で急速に普及しはじめたのがeSIM(Embedded SIM)です。「スマホさえ繋がればいい」「PCはホテルやカフェのWi-Fiで使えれば十分」という方には、eSIMはとても合理的でシンプルな通信手段です。ノートパソコンなどの外付けのコンピューターに常時つなぐ必要がない方には向いています。また、最近ではeSIMを入れたスマホの通信をテザリングで共有し、PCなどをネットにつなぐ使い方も一般的になってきました。
携帯電話(電話番号を使う通信手段)
通話やSMSに使う日本の電話番号は、インターネット接続とは別に考えます。主な方法は、海外キャリアのローミング・日本の電話番号付きSIM(Mobal/HanaCell)・携帯電話レンタルの3つです。詳しくは、後半の「通話・電話番号」で紹介しています。
インターネット接続|Wi-Fi・eSIM・VPNの詳しい記事
一時帰国や海外旅行では、「通話」と同じくらい「インターネット接続」も重要なポイントになります。
地図アプリでの移動、レストランやお店の検索、交通機関の確認、キャッシュレス決済など、日常の多くの場面でスマホのインターネット通信が必要になるためです。
また、LINEやWhatsAppなどのアプリを使った連絡も、インターネット接続が前提となります。
そのため、一時帰国中にどのようにインターネットに接続するかは、快適に過ごせるかどうかを大きく左右するポイントになります。
特に短期滞在の場合は、手軽に使えて安定した通信が確保できる方法を選ぶことが重要です。
一時帰国のWiFiレンタルは「尖った4社」から選ぶ

Wi-Fiレンタルとは、ポケットサイズのモバイルルーターを借りて、スマホやパソコンなど複数の端末を日本でネットにつなぐサービスです。家族みんなで1台を使えて、データもたっぷり使えるため、一時帰国では今も定番の通信手段です。
以下の記事では、たくさんの会社を細かく比べるのではなく、一時帰国で本当に役立つ「尖った強み」を持つ4社に絞って紹介しています。
- 空港の有人カウンターで受け取り・返却したい → WiFiレンタルどっとこむ
- 深夜着や遅延でも、無人の端末で24時間受け取りたい → WiFiBOX
- 本当に制限のない無制限を、長期でできるだけ安く → WiFiGO
- 2週間までの短い帰国をとにかく安く → 縛りなしWiFi(短期)
一時帰国ではデータをたくさん使う前提で選んでいます。少しだけ使えればよい方は、次に紹介するeSIMの方が向いています。
WiFiレンタルどっとこむのレビュー|空港の有人カウンターで受け取れる安心感

尖った4社のうち、私が前回の一時帰国で実際に使ったのが「WiFiレンタルどっとこむ」です。この記事では、そのときの体験をもとに、強みと注意点をまとめています。
いちばんの強みは、全国10空港・18か所の有人カウンターで受け取り・返却ができることです。羽田空港の第3ターミナルには夜間に受け取れるカウンターもあり、帰国の直前まで使えます。困ったときにスタッフに直接聞けるのも安心です。
もうひとつの魅力は、選べる機種の多さです。4つのキャリアの回線につながる完全無制限の機種もあり、私は地方の実家でも問題なく使えました。注文した機種が品切れだったときは、同じ料金で上位の機種を用意してもらえたこともあります。
一方で、料金は最安ではありません。空港カウンターの便利さとサポートの分だと考えると、私は納得できるバランスだと感じています。
一時帰国のeSIMは「決め手」で選ぶ

eSIM(イーシム)とは、SIMカードを差し替えずに、スマホにデジタルで通信プランを読み込める仕組みです。日本に着陸してすぐにネットが使えるので、スマホ中心で過ごす方や、WiFiルーターのバックアップとして持っておきたい方に便利です。
以下の記事では、最安値の比較はせず、一時帰国で役立つ「決め手」がはっきりしたeSIMを4つに絞って紹介しています。
- フライトが遅れたら空港ラウンジが無料 → JETPAC
- ドコモ回線で、地方や山あいの実家でもつながりやすい → JapanConnect
- セキュリティ機能付きで、空港やカフェのWiFiも安心 → Saily
- 日本の電話番号が付く → Mobal/HanaCell
料金は時期によって変わりやすいので、価格よりも「自分に合う決め手」で選んでいただくのがおすすめです。
おすすめのeSIM|フライト遅延でラウンジ無料のJETPAC

eSIMの中でも、私が特におすすめしたいのが「JETPAC」です。シンガポール発のeSIMサービスで、日本への一時帰国にも、世界各地への旅行にも使えます。
いちばんの決め手は、フライトが1時間以上遅れると、空港ラウンジが無料で使えることです。本来はがっかりする遅延が、ラウンジでひと休みできる時間に変わります。ほかのeSIMにはない、遊び心のある特典です。
さらに、データを使い切ったあとも、Googleマップなど一部のアプリはそのまま使えます(対象のパックのみ)。特典の条件や料金は変わることがあるので、詳しくは専用記事とアプリで確認してみてください。
VPNとは?一時帰国・海外旅行でも役立つネットツール

VPN(Virtual Private Network/仮想プライベートネットワーク)とは、インターネット上に“秘密のトンネル”のような安全な通信経路を作る仕組みのことです。外出先の公共Wi‑Fiなど、不特定多数が利用するネット環境でも、あなたの通信が暗号化されて第三者に内容を見られにくくする役割があります。
一時帰国や海外旅行の際にスマホやPCを使う場面では、特に公共Wi‑Fi利用時のセキュリティ対策としてVPNが便利です。空港のフリーWi‑Fiやカフェ、ホテルのネットは便利ですが、暗号化されていないことが多く、ハッカーや盗聴のリスクがあります。VPNを使うことで、通信が暗号化され第三者による盗み見や情報漏洩のリスクを大きく下げられます。
また、VPNには接続先の国や地域を仮想的に変更する機能もあります。
たとえば、海外にいながら日本のIPアドレスを使うことで、まるで日本国内からアクセスしているかのように振る舞うことができるため、一部の日本限定サービスや動画配信サイトなどが利用可能になるケースがあります。
逆に、日本に一時帰国中に、海外のIPアドレスに切り替えて海外向けサービスを利用するといった使い方もできます。
VPNは、海外の動画を視聴するためのツールとして紹介されることが多いのですが、この記事では、一時帰国中や海外旅行の場面でどのように役立つのかという、少し異なる視点からその実用性を掘り下げています。
具体的には、通信セキュリティの確保、公共Wi-Fiのリスク回避、国や地域をまたいだアクセス制限の回避など、旅行者目線でのVPNの活用法を初心者にもわかりやすく解説しています。
一時帰国者のためのVPN比較|旅行中に安心して使えるサービスは?

VPNはよく「海外から日本の動画を見るためのツール」として紹介されますが、一時帰国や海外旅行中に使う場合は、選ぶ基準が大きく異なります。
本記事では、海外在住者や一時帰国者の視点から、VPNをどのように選べば良いかを解説しつつ、複数の主要VPNサービスを比較しています。
例えば──
- どの国がカバーされているか/どの国にサーバーがあるか
- 滞在期間に合った柔軟な料金プランがあるか
- スマホ、ラップトップなど、自分が日本に持ち帰る端末に対応しているか
こうした条件は、動画視聴目的とは異なる実用性重視の視点であり、この記事ではそうした観点からVPNを丁寧に比較・紹介しています。
通話・電話番号
インターネット接続とは別に考える必要があるのが、通話やSMSに使う電話番号です。
最近ではLINEやWhatsAppなどの通話アプリが普及しているため、必ずしも日本の電話番号が必要とは限りません。ただし、日本の銀行や各種サービスではSMS認証が必要になることも多く、一時帰国中に日本の電話番号をどうするかは人によって状況が異なります。
一時帰国中に電話番号を使う方法としては、主に次の3つがあります。
・海外キャリアのローミング
・日本の電話番号付きSIM
・携帯電話レンタル
海外キャリアのローミング
海外で契約している携帯キャリアの国際ローミングを利用し、日本でもそのままスマートフォンを使う方法です。
設定を変えなくても使える場合が多く、日本到着後すぐに利用できるのが大きなメリットです。最近ではローミング料金のプランも整ってきており、短期間の滞在ではこの方法を利用する人も増えています。
ただし料金体系はキャリアによって大きく異なるため、事前に自分の契約内容を確認しておくことが大切です。
日本の電話番号付きSIM(HanaCell・Mobal)
海外在住者向けに、日本の携帯電話番号(090・080・070)が使えるSIMサービスもあります。代表的なサービスとして HanaCell と Mobal があります。
日本の銀行や各種サービスではSMS認証が必要になることも多いため、日本の電話番号を持っておくと安心な場面が少なくありません。通話やSMSはこのSIMで行い、データ通信は別のeSIMやWi-Fiルーターを利用するという組み合わせもよく使われています。
Mobal(モバル)
一時帰国のたびに、日本の電話番号を取得して使うタイプのサービスです。
短期間の滞在に合わせてシンプルに利用できるのが特徴で、「帰国のたびに番号を用意すればよい」という分かりやすさがあります。
契約や解約も比較的シンプルで、長期的に番号を維持する必要がない方や、年に1回程度の帰国といったケースに向いています。
帰国期間だけ契約して、帰国後に解約できるのが特徴です。ただし解約すると番号は維持できないため、同じ番号を使い続けたい場合はHanaCellが向いています。

HanaCell(ハナセル)
日本の電話番号を長期的に維持することを前提としたサービスです。
一度取得した番号を継続して使えるため、日本の銀行口座や各種サービス、知人との連絡などで同じ番号を使い続けたい場合に適しています。
年に何度か一時帰国する方や、日本とのつながりを維持したい方にとっては、安定した選択肢となります。
一方で、番号を維持するための費用が継続的に発生するため、利用頻度が少ない場合はコスト面を検討する必要があります。

携帯電話レンタル
20年前の一時帰国では、携帯電話のレンタルがまず最初に検討される手段で、私も当時は携帯をレンタルして使っていました。今はLINEなどのネット通話が主流になりましたが、携帯電話のレンタルは現在も利用できます。
設定が難しいと感じる場合は、日本用の端末をそのまま借りて使うというシンプルな選択肢です。
スマートフォンとは別に端末を持つ必要はありますが、「とにかく簡単に使いたい」という場合には検討できる方法です。
一時帰国時のiPhoneの通信設定
ここまで紹介してきたように、一時帰国中の通信手段にはさまざまな選択肢があります。
Wi-Fiルーター、eSIM、海外ローミング、日本の電話番号SIMなどを組み合わせることで、自分の滞在スタイルに合った通信環境を作ることができます。
ただし、それぞれの通信手段に合わせて iPhoneの設定を調整する必要があります。
例えば、シンプルなケースでは次のような使い方があります。
・データ専用eSIMだけを使う
・海外ローミングはオフにする
・通話はLINEなどのアプリだけ使う
この場合は、スマートフォンにeSIMを入れるだけなので比較的シンプルです。コストを抑えたい人や、スマホだけ使えれば十分という人には分かりやすい方法です。
一方で、次のように複数の通信手段を組み合わせるケースもあります。
・海外キャリアの電話番号をローミングで使う
・日本の電話番号SIMも入れる(デュアルSIM)
・データ通信はeSIMを使う
・さらにWi-Fiルーターも併用する
このように、シンプルな使い方から複雑な組み合わせまでさまざまなパターンがあり、それぞれに応じた設定が必要になります。
そこで次の記事では、一時帰国中の通信パターンごとに iPhoneの設定方法を具体的に解説しています。
ご自身の通信環境に合わせて、参考にしてみてください。

まとめ|一時帰国中の通信手段は「組み合わせ」で考える
一時帰国中の通信環境を整える方法には、次のような選択肢があります。
インターネット接続
・Wi-Fiルーター
・データ専用SIM / eSIM
電話番号
・海外キャリアのローミング
・日本の電話番号SIM(HanaCell / Mobal)
・携帯電話レンタル
さらに、公共Wi-Fiを利用する機会が多い場合には VPNによるセキュリティ対策 も重要になります。
どの方法が最適かは、
・滞在期間
・利用する端末の数
・日本の電話番号が必要かどうか
・通信設定をどこまでシンプルにしたいか
といった条件によって変わります。
例えば、
・家族で複数端末を使うなら Wi-Fiルーター
・スマホ中心なら eSIM
・SMS認証が必要なら 日本の電話番号SIM
・データをたっぷり使うなら、Wi-Fiルーターをメインにして、eSIMをバックアップに
といったように、自分の滞在スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
また、通信手段を組み合わせる場合は iPhoneの通信設定 が少し複雑になることもあります。その場合は、本記事内で紹介している設定解説記事も参考にしてみてください。
この記事では、それぞれの通信手段の特徴を整理し、関連する詳細記事へのリンクをまとめています。
一時帰国のスタイルに合った通信環境を整えるためのガイドとして、ぜひ活用していただければと思います。


