「一時帰国中のスマホのネット、どうしよう?」eSIMならSIMカードの差し替えもWiFiの持ち歩きもいらず、スマホ1台で着陸したその場からつながります。ただ、eSIMのサービスは数が多く、どれを選べばいいか迷ってしまいます。
私自身、海外在住歴20年。何度も一時帰国して、そのたびに通信手段を工夫してきました。WiFiルーターをレンタルすることが多いのですが、バックアップとして、いつでも使えるeSIMを常に用意しています。
この記事では、その一時帰国者の視点で、尖った特徴を持つeSIMだけを選びました。似たようなサービスや、特徴があいまいなものは、あえて入れていません。
「だいたいここにしよう」と決めている方も、一度目を通してみてください。あなたの帰国スタイルにもっと合うeSIMが見つかるかもしれません。
最初に結論|一時帰国のeSIMは「決め手」で選ぶ

家族みんなで動画を観るなど、たっぷり使うならWiFiレンタルが向いています。スマホをつなぐなら、eSIMが手軽です。

なお、この記事では最安値の比較はしていません。eSIMは容量の決まり方がサービスごとに違うので、値段で比べると条件が複雑になるからです。そのかわり、それぞれの「これだけは負けない」強みで選べるようにしました。
| 決め手 | サービス | こんな人に |
|---|---|---|
| 遅延したらラウンジ無料。遊び心のある特典 | JETPAC | 飛行機の遅れが心配な人、旅を少し楽しくしたい人 |
| ドコモ回線で、田舎の実家に強い | JapanConnect | 山あいの実家や地方で過ごす人 |
| セキュリティ機能付きで、公共WiFiも安心 | Saily | 空港やカフェのWiFiも使う人 |
| 日本の電話番号が付く | Mobal/HanaCell | 銀行やカードの手続きなど、日本の番号が必要な人 |
- JETPAC・JapanConnect・Sailyはデータ通信専用です(日本の電話番号は付きません)。たっぷり使うなら無制限、少しだけなら小さいプランと、どれも使い方に合わせて選べます。
- 一時帰国中だけ日本の番号があればいいならMobal、海外にいる間もずっと日本の番号を持っていたいならHanaCellです。
一時帰国でのeSIMの便利な使い方
eSIMは、スマホの中に「もう1枚のSIM」を入れるようなものです。一時帰国では、次のような使い方ができます。
着陸したその場でつながる
eSIMは、出発前に海外で買って、スマホに設定しておけます。日本に着いたら設定をオンにするだけで、すぐにネットにつながります。空港でカウンターに並んだり、WiFiを受け取ったりする必要はありません。
海外のSIMはそのまま。銀行の認証SMSも受け取れる
多くのスマホは、物理SIMとeSIMの両方を同時に使える「デュアルSIM」に対応しています。海外のSIMを入れたまま、データ通信だけ日本のeSIMに切り替えられるので、海外の電話番号も生きたままです。銀行やクレジットカードの認証SMS(2段階認証)もそのまま受け取れます。
ただし、海外のSIMのデータローミングをオフにしておかないと、思わぬ高額請求になることがあります。設定方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

家族で帰るなら、WiFi 1台+はぐれたとき用にeSIM
家族で帰るときは、WiFiレンタルを1台借りて、みんなでつなぐのが基本です。そのうえで、子どもや家族のスマホに小さいプランのeSIMを入れておけば、別行動のときやはぐれたときも連絡が取れて安心です。
WiFiレンタルのバックアップにも
WiFiレンタルを使う人も、eSIMを1つ用意しておくと安心です。WiFiの受け取りが遅れたとき、充電が切れたとき、なくしたときなど、もう1本の回線があればあわてずに済みます。私もWiFiを借りるときは、いつもeSIMをバックアップとして用意しています。
① JETPAC|遅延したらラウンジ無料。遊び心のある特典付き
一時帰国のeSIMで迷ったら、私のいちばんのおすすめはJETPACです。通信だけでなく、旅を少し楽しくしてくれる特典がついているのが、ほかのeSIMにない魅力です。
決め手は「フライトが遅れたら空港ラウンジ無料」
JETPACには「SmartDelay」という特典があります。フライトが60分以上遅れると、空港ラウンジを無料で使えます(本人+同伴者1名まで)。
アプリで事前にフライトを登録しておけば、遅延がわかった時点でラウンジのバウチャーが自動で届きます。ラウンジではスマホのQRコードを見せるだけです。乗り継ぎの多い一時帰国では、うれしい「おまけ」です。
ほかにも、次のような特典があります。
- 高速データを使い切っても、Googleマップ・WhatsAppなどは使い続けられる(対象のパックのみ)
- テザリングも公式に使える
- 空港ラウンジやファストトラックを、割引価格で買える
料金の目安
- たっぷり使うなら:無制限のパック(1日3GBまで高速、それ以降は最大1Mbps)
- 少しだけなら:1GBからの小さいパック
料金はキャンペーンでよく変わるので、最新の料金はアプリで確認してください。友達紹介で双方5ドルオフになる制度もあります。
注意点
- データ通信専用:日本の電話番号は付きません
- 回線はau・楽天:山あいの実家など、ドコモの方がつながりやすい地域もあります(→ ②JapanConnect)
- 無制限でも、1日3GBを超えると速度が落ちる
- ラウンジ特典には条件がある:フライトの事前登録や、対象のパックであることが必要です
- サービスが多いぶん、「とにかくシンプルなeSIMがいい」人には少しにぎやか
料金表や特典の使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

旅のおまけも楽しみたいなら、JETPACがおすすめです。
② JapanConnect eSIM|ドコモ回線で、田舎の実家にも強い
JapanConnect eSIMは、東京の通信会社が運営する、日本専用のeSIMです。旅行者向けのeSIMの多くがau・ソフトバンク回線を使う中で、JapanConnectの日本国内用プランはドコモ回線を使えるのが最大の特徴です。
決め手は「ドコモ回線」
ドコモは、山間部や地方でもつながりやすい回線として知られています。山あいの実家や、地方の親戚の家で過ごす時間が長い方には、心強い選択肢です。
テザリングもできるので、実家でパソコンをつなぐこともできます。
料金の目安
- たっぷり使うなら:ドコモ回線の無制限プラン。1日から30日まで、日数を選べます(30日で1万円以下)
- 少しだけなら:1日1GBのデイパス。1GBを超えると低速(256kbps)になります
最新の料金は、公式サイトで確認してください。
注意点
- サイトと説明書は英語:海外在住の方なら、英語のやりとりも慣れたものだと思います。
- キャンセルできるのは、インストール前で購入から30日以内だけ:「エリアが合わなかった」という理由でのキャンセルはできません。
- 無制限でも、1日に数十GB使うと速度が落ちることがある
- データ通信専用:日本の電話番号やSMSは使えません。
- 購入から60日以内に使い始める必要がある
ドコモ回線で、田舎の実家でもしっかりつなぎたいなら、JapanConnect eSIMがおすすめです。
③ Saily|セキュリティ機能付きで、公共WiFiも安心
Sailyは、VPNで有名なNordVPNの会社(Nord Security)が運営するeSIMです。ネットの安全を守る会社らしく、eSIMにセキュリティ機能が付いているのが、ほかのeSIMにない特徴です。
決め手は「セキュリティ機能」
アプリの設定をオンにするだけで、次の機能が使えます。
- 危険なサイトをブロック:怪しいリンクを開こうとしたときに止めてくれます
- 広告やトラッカーをブロック:余計な読み込みが減るので、データの節約にもなります
- 仮想ロケーション:100以上の国や地域の場所を選んで、そこからつないでいるように見せられます
一時帰国中は、空港やカフェ、ホテルのフリーWiFiを使う場面も多いものです。ふだんからネットの安全が気になる方には、心強いeSIMです。
料金の目安
- たっぷり使うなら:無制限プラン(1日5GBまで高速、それ以降は最大1Mbps)
- 少しだけなら:1GB(7日)から、3GB・5GB・10GB・20GB(30日)
最新の料金は、アプリや公式サイトで確認してください。アプリで管理するタイプなので、次の一時帰国のときも、アプリからプランを買い足すだけで使えます。
注意点
- データ通信専用:日本の電話番号は付きません(アメリカの電話番号を付けるオプションはあります)
- 回線はau・ソフトバンク:北海道の郊外や山間部では、つながりにくい場所もあります(→ ②JapanConnect)
- 無制限でも、1日5GBを超えると速度が落ちる
- サポートは英語の24時間チャットが中心:英語のやりとりに慣れる、よい機会でもあります
フリーWiFiも使いながら、ネットの安全も大事にしたいなら、Saily
がおすすめです。
④ Mobal・HanaCell|日本の電話番号が付くeSIM
ここまでの3つは、データ通信専用のeSIMでした。一時帰国中に日本の携帯番号(070・080・090)が必要なら、選択肢はMobalとHanaCellの2つです。日本語と英語の両方で調べましたが、海外在住者が使える日本の番号付きSIM・eSIMは、実質この2つに絞られます。
決め手は「日本の電話番号」
日本の番号があると、一時帰国中のこんな場面で困りません。
- 銀行や役所、病院からの電話を受ける
- レストランや美容院の予約、宅配の再配達
- 日本の番号でしか受け取れないSMS認証
- 家族や友人が、国際電話ではなくふつうの電話でかけられる
どちらも、通話・SMS・データ通信が使えます。
一時帰国中だけならMobal、ずっと持つならHanaCell
- Mobal:一時帰国中など、短い期間だけ日本の番号を使いたい方向け。帰国の予定に合わせて申し込みます。
- HanaCell:海外にいる間も、日本の番号をずっと持っていたい方向け。使わない月は基本料金がかからないので、年に何度も帰る方にぴったりです。帰るたびに番号が変わる手間もありません。


注意点
- データ専用のeSIMより料金は高め:通話とSMSが付くぶん、データだけのeSIMより高くなります。
- 料金の計算方法がデータ専用eSIMと違う:月ごとの料金など、しくみが異なるので、詳しくはそれぞれの記事を確認してください。
- データをたっぷり使うなら、組み合わせも:デュアルSIMなら、電話番号はMobal・HanaCellで、データ通信は①〜③のeSIMやWiFiレンタル、という使い分けもできます。
一時帰国中だけ日本の番号が必要ならMobal、海外にいる間もずっと番号を持っていたいならHanaCellがおすすめです。
eSIMを使う前に確認|対応機種・SIMロック・使い始め方
eSIMは、スマホに内蔵されたデジタルのSIMです。カードを差し替えずに、QRコードやアプリで通信プランを入れられます。使う前に、次の4つを確認しておきましょう。
スマホがeSIMに対応しているか

お使いの端末がeSIMに対応しているかを確認するには、以下の手順を試してみてください。

iPhoneでeSIMを追加するには「設定 → モバイル通信 → プランを追加」で確認できます。
- 「設定」アプリを開く
- 「モバイル通信」をタップ
- 「モバイル通信プランを追加」または「eSIMを追加」などの表示がある場合 → eSIM対応端末です
※この表示がない場合、eSIMには非対応の可能性があります。
JETPACの公式サイトにある対応機種のリストでも確認できます。

JETPACの公式サイトを使えば、簡単に確認できます。
画像のように、ページ内にある
「Check if your device supports eSIMs」
というリンクをクリックすると、eSIMに対応している機種の一覧が表示されます。
このリストを見れば、自分のスマートフォンがeSIMに対応しているかどうかがすぐに分かります。
SIMロックが解除されているか
海外の携帯会社で分割払いで買ったスマホは、SIMロックがかかったままのことがあります。ロックがかかっていると、日本のeSIMは使えません。JapanConnectなども「SIMロック解除済みの端末が必要」としています。出発前に、いま使っている携帯会社で確認しておきましょう。
使い始め方は「QRコード」か「アプリ」
eSIMを買うと、メールでQRコードが届くか、専用のアプリから設定するのが一般的です。QRコードはスマホのカメラで読み取り、アプリなら画面の案内に沿って進めるだけで、eSIMがスマホに追加されます。
出発前に、自宅のWiFiで設定まで済ませておくと安心です。日本に着いたら、eSIMの回線をオンにするだけで使い始められます。
データ専用eSIMでは、SMSは届かない(iMessageは届く)
データ通信専用のeSIMでは、携帯電話番号を使った通常のSMS(ショートメッセージサービス)の送受信はできません。これは、SMSが音声通話機能に紐づいており、データ専用プランではその機能が含まれていないためです。ただし、iPhone同士であれば「iMessage」を使ってテキストメッセージの送受信が可能です。iMessageはAppleのサービスで、インターネット回線を通じてやり取りするため、音声回線を必要としません。しかし、相手がAndroid端末などiPhone以外の場合はiMessageが使えないため、メッセージの送受信はできなくなります。その場合は、LINEやWhatsApp、Facebook Messengerなどのインターネット通信を利用するメッセージアプリを使うことで、端末を問わず連絡を取ることができます。

高額請求が怖くて、日本に帰国する前にしっかりローミングをオフにしておいたんです。なのに、アメリカからテキストメッセージが届いて『えっ!?なんで!?』と本気で焦りました。
でもよく考えたら、それ、iPhone同士のiMessageだったんです。SMSじゃなかったんですね。データ通信さえオンになっていれば、iMessageは普通に届くと後で分かって、ホッとしました。」
テザリングのやり方

テザリングとは、スマートフォンのモバイルデータ通信(この場合はeSIM)を利用して、ノートパソコンやタブレットなど他の端末をインターネットに接続する機能です。接続方法には、Wi‑Fi・Bluetooth・USBの3種類があります。
ご利用のスマートフォンでテザリングが問題なく機能することを確認済みであれば、無制限Wi-Fiルーターをレンタルする必要がなくなり、荷物が減ってより身軽に行動できます。
現在お住まいの国でスマートフォンのネット接続が可能な状態であれば、一時帰国前にテザリング機能が正常に使えるかどうかを確認しておくことをおすすめします。現在、一時帰国中で、すでに無制限eSIMを購入されている場合は、そのついでにテザリングの動作確認もしておくと良いでしょう。
iPhoneでの設定手順(eSIMでも同様)
- 「設定」>「モバイル通信」(または「セルラー」)>「インターネット共有」を開く。
- 「ほかの人の接続を許可」をONにする。
- Wi‑Fiパスワードを確認または変更する。
- ノートPCやタブレットのWi‑Fi設定画面で自分のiPhone(SSID)を選び、パスワード入力で接続完了。
Androidでの設定手順
- 「設定」>「ネットワークとインターネット」>「ホットスポットとテザリング」へ進む。
- 「Wi‑Fiホットスポット」をONにし、SSIDとパスワードを設定する。
- 他の端末のWi‑Fi画面から接続すれば完了です。
テザリング利用時の注意点
- データ使用量が急増:PCで動画視聴やファイルのダウンロードをすると、あっという間にギガを消費します(Zoom:1 h≈1 GB、HD動画:1 h≈1.5 GB)
- バッテリー消費が速い:テザリング中のスマホはルーターのように稼働するためバッテリーの減りが早く、モバイルバッテリーの併用がおすすめです。
- 複数端末接続で速度低下や不安定に:繋ぐ端末が多いほど速度が落ちる可能性があります。
- 対応可否の確認を:一部プランや古い端末ではテザリングに対応していなかったり、オプション加入が必要な場合もあります。

Domino Wifiはテザリング対応で安心ですが、すべてのeSIMプランがテザリング対応とは限りません。事前の確認を忘れずに!
データ専用eSIM利用時のiPhone設定
データ専用eSIMを利用してネット環境を整える方もいれば、通話用のSIM / eSIMや海外ローミングと組み合わせて利用する方もいます。一時帰国時の通話・データ通信の組み合わせはさまざまで、それぞれに応じた設定が必要になります。
iPhoneのローミング設定や通話専用eSIMとの組み合わせなど、各パターンごとの設定方法については、こちらで詳しく解説しています。

一時帰国の通信環境の全体像
一時帰国中の通信環境は、Wi-Fiルーター、eSIM、日本の電話番号SIM、海外ローミングなどをどのように組み合わせるかによって変わります。
本記事で紹介したようなデータ専用eSIMも、その選択肢のひとつです。
一時帰国時の通信環境をどのように考えればよいか、全体像や選択肢を整理したまとめ記事はこちらです。

まとめ|一時帰国のeSIMは「何を一番優先するか」で選ぶ

eSIMなら、SIMカードの差し替えもWiFiの持ち歩きもいらず、着陸したその場からスマホがつながります。この記事では、一時帰国者の視点で、尖った強みを持つeSIMを紹介しました。もう一度、決め手ごとに振り返ります。
- 遅延したらラウンジ無料。旅のおまけも楽しみたい → JETPAC
- ドコモ回線で、田舎の実家でもしっかりつなぎたい → JapanConnect eSIM
- フリーWiFiも使うので、ネットの安全も大事にしたい → Saily

- 日本の電話番号が必要 → 一時帰国中だけならMobal、ずっと持つならHanaCell
料金は、どのサービスもよく変わります。この記事では最安値を追いかけていないので、最新の料金は各サービスで確認してください。
私自身は、WiFiレンタルを借りるときも、バックアップとしていつもeSIMを用意しています。迷ったら、まずは旅のおまけも楽しめるJETPACから試してみてください。
👉一時帰国中のネット通信について、Wi-Fiレンタル・eSIM・VPNなど全体像を整理したまとめ記事をご用意しています。ご自身の滞在スタイルに合わせた最適な通信手段を知りたい方は、ぜひご覧ください。






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